2026年10月29日木曜日

【水洗い事例】ノースフェイス パープルレーベル ダウンジャケット

 今回はザ・ノース・フェイス パープルレーベル(THE NORTH FACE PURPLE LABEL)のダウンジャケットをお預かりしました。

なんと「5年間一度も洗っていない」とのこと。

長年蓄積した襟元や袖口の皮脂・汗汚れ、全体のくすみを水洗いでさっぱりリセットしていきます。

長年の着用による汚れや皮脂が染み込み、ダウン本来のふんわり感も損なわれている状態です。

水洗いでスッキリ復元

繊維の奥に溜まった5年分の汚れをしっかり浮かせ、手作業でやさしく丁寧に水洗い。

羽毛(ダウン)を傷めないよう適切な乾燥と復元作業を行い、きれいに洗い上げます。

仕上がり(After)


洗いあがりの後もうひと手間です。
(ベルクロテープ) マジックテープのごみを取り除いて仕上がりです。

お手入れのご相談もお気軽にどうぞ

長年洗っていないダウンジャケットやアウターも、適切な水洗いで本来の綺麗さと軽さを取り戻せます。お気軽にご相談ください!


2026年10月28日水曜日

【他店でお断り】洗わずにしまっていた白カーディガンの酸化汗染み復元

 遠方のお客様より、宅配クリーニングでのご相談をいただきました。

「洗わずにしばらく保管していたお洋服を着ようとしたところ、前後に黄色い汗染みが浮き出ていた。近所のクリーニング店に相談したが『漂白処理ができない素材のため落とせない』と断られてしまった」とのことでした。


着ている間には見えなかった汗の成分が、保管中に空気中の酸素と結びついて酸化し、前後に大きく濃い黄ばみとなって浮き出てしまっています。



「漂白できない」と言われたお品物ですが、生地の素材特性と染色を見極め、適切な薬剤と温度管理のもとで慎重に復元加工(黄変抜き)を施しました。

生地の風合いや色合いを傷めることなく、前後の頑固な酸化汗染みもキレイに除去でき、本来の清潔感ある真っ白な状態へと復元いたしました。

店主より

「他店で断られた」「漂白不可と言われた」というお品物であっても、素材に合わせた専門的な処理を行えばキレイに修復できるケースが多くあります。

遠方のお客様からの宅配でのご相談・ご依頼も承っておりますので、お気に入りの一着をあきらめて捨てる前に、ぜひ一度ご相談ください。


2026年10月23日金曜日

【ご注意ください】ノースフェイス×Supreme プリントの経年劣化・剥がれについて

 大人気のTHE NORTH FACE × Supremeのコラボアイテム。


※今回は人気のコラボダウンを例にご紹介しますが、これはSupremeやノースフェイスに限らず、ラバープリントや転写プリントが施されたすべての衣類に共通する経年劣化の特性です。

フードやボディのプリント剥がれ

このように、真っ白なロゴであった「SUPREME」ロゴプリントは、時間の経過とともにプリント樹脂自体が脆くなっていきます。

劣化が進んだプリントは、ドライクリーニング・水洗いのどちらであっても、洗浄時のわずかな摩擦でポロポロと剥がれてしまうリスクが高くなります。

「洗う・洗わない」にかかわらず避けられない経年変化

「じゃあ洗わずに着れば大丈夫?」と思われるかもしれませんが、実は着用時の汗や皮脂が付着したままになると樹脂の劣化(加水分解)が進んでしまいます。

とはいえ、大切に保管していたとしても、空気中の湿度や年月の経過によって最終的には自然と剥がれてきてしまうのがこのプリントの特性でもあります。

30年前の超激レア品でも同じ(1993年トヨタカップ非売品コートの例)

プリントの劣化は、特定のブランドに限った話ではありません。

こちらは1993年、ACミラン vs サンパウロFCのトヨタカップ会場で抽選で当たった人しか手に入れられなかったという、超激レアな非売品ベンチコートです。

背中の大きな「TOYOTA CUP」のプリントを見ると、全体的にひび割れて下地が見えるほど剥がれが進んでいるのが分かります。

どんなに貴重で大切に保管されているお品物であっても、約30年という年月が経つとプリント樹脂の寿命により、このように自然と脆くなってしまいます。

ここまで劣化が進んでいると、どのような洗い方をしても洗浄時の摩擦を100%防ぐことはできず、プリントが剥がれ落ちてしまうリスクが非常に高くなります。

ご依頼いただく際のお願い

当店では状態を見極め、できる限りダメージを抑えるよう慎重に作業を行いますが、すでに劣化が進んでいるプリントの剥がれを物理的に止めることはできません。

そのため、「少しでも剥がれるなら洗いたくない」「購入時の完璧な状態を保ちたい」というご要望に関しましては、お品物の安全を第一に考慮し、誠に恐縮ですがクリーニングをお断り(ご辞退)させていただく場合がございます。

プリントの剥がれはアイテム特有の経年変化としてご理解いただき、お品物のメンテナンスでお悩みの際はお気軽にご相談ください。





2026年10月17日土曜日

【水洗い事例】ロロピアーナ「カシミヤクラウド」サマージャケットのウェットクリーニング

 今回は、イタリアの最高峰生地メーカーLoro Piana(ロロピアーナ)の「CASHMERE CLOUD(カシミヤクラウド)」で仕立てられた、ストライプ柄のサマージャケットです。

夏場に着用して蓄積した汗や皮脂の汚れを綺麗に洗い流し、本来の軽やかな風合いを取り戻すメンテナンス(水洗い)を行います。

生地について:Loro Piana「CASHMERE CLOUD」



  • 混率:カシミヤ93% / シルク7%

  • 特徴:雲のような軽やかさと柔らかさを誇る極上素材。カシミヤの質感にシルクのしなやかな光沢が加わった繊細な生地です。

なぜ水洗いするのか?

汗を含んだ衣類は、本来の生地の持つ光沢や色合いが失われます。放置すると生地のゴワつきや固さ、ニオイにも原因になります。

繊細な生地ですが、水溶性の汚れをきっちり取り除き、本来のしなやかさと通気性を取り戻すためにウェットクリーニングで処理します。

水洗い・乾燥後の状態(プレス前)

水洗いでしっかり汗を洗い流し、乾燥させた直後の状態です。 しっかりと汗分が抜けた反面、水洗い特有のシワやヨレが出ています。ここから職人の手によるプレス作業で、元の綺麗な立体感へ復元していきます。

仕上がり(After)


お手入れのご相談もお気軽にどうぞ

ロロピアーナをはじめとする高級インポート生地や、カシミヤ・シルクといったデリケートな素材でも、適切な水洗いとプレス技術を行えば光沢も戻り、サッパリと美しく仕上げることが可能です。

「夏の着用で生地がゴワついてきた」「さっぱりリセットしたい」という大切な一着がありましたら、ぜひご相談ください。

2026年10月16日金曜日

【人工皮革・スエード調】長雨で発生したジャケットのカビをプロの水洗い・ウエットクリーニング 染み抜きですっきり除去!

 今年は雨が多く、クローゼットで保管していた服にカビが発生したというご相談が増えています。

今回ご紹介するのは、スエード調の人工皮革(ロイム)別名 (エクセーヌ)ジャケットです。

Before

袖口や裾を中心に、白いカビが全体へ広範囲に浮き出ている状態でした。

カビの菌糸や汗などの汚れは、ドライクリーニングだけでは落としきれません。品質表示にも「ドライで落ちにくい汚れはウエット(水)クリーニングを」とあるため、当店の水洗い(ウエット処理)で対応しました。


After

水洗いと丁寧なカビ取り・染み抜きにより、白いカビはすっきり除去できました。

スエード調特有のしなやかな風合いと深みのある黒さが戻り、清潔に着用いただける状態へ復元しています。


人工皮革やデリケート素材のカビ・汚れも、最適な水洗いで綺麗に蘇ります。お困りの方はぜひご相談ください。


2026年10月12日月曜日

【洗濯の落とし穴】その柔軟剤が「色移り」の原因に?プロが教える意外なリスクと正しい付き合い方

 気に入っていた白黒バイカラーのワンピース。洗濯したら「白地に黒い色がじんわり滲んで大ショック…」というご相談をいただきました。

今回のケース、一見すると「黒い服と一緒に洗ったから」と思われがちですが、実はその裏に「残留した柔軟剤」という意外な落とし穴が隠されていました。

今回は、家庭での洗濯で誰もが使っている「柔軟剤」がなぜ色移りを引き起こすのか、
その理由と注意点をご紹介します。

水洗可能なワンピース。

なぜ柔軟剤が「色移り」を引き起こすのか?

近年の柔軟剤は、香りを長持ちさせたり肌触りを良くしたりするために、シリコン成分や「マイクロカプセル」と呼ばれる極小のプラスチック被膜が使われているものが多くあります。

これら自体は衣類を快適にする素晴らしい技術ですが、すすぎきれずに繊維に残ってしまうと、以下のようなトラブルの引き金になることがあります。

1. 柔軟剤の被膜が「染料の接着剤」になってしまう

洗濯中、黒い服からほんのわずかに流れ出た色の成分(染料)。通常なら水と一緒に流れていくはずのものが、白地に残っていた柔軟剤の油分やマイクロカプセルにピタッと吸着してしまうことがあります。 柔軟剤の膜がまるで「接着剤」のようになり、本来なら付かないはずの色を白地に引き寄せて定着させてしまうのです。

2. 水洗いでは落ちにくい「ニオイと成分の蓄積」

「最近、柔軟剤の香りが洗っても全然落ちないな」と感じることはありませんか? 香料成分を閉じ込めたマイクロカプセルは繊維の奥に残りやすく設計されているため、通常のお洗濯だけではどんどん蓄積されていきます。これが色移りのリスクをじわじわと高める原因にもなります。

柔軟剤トラブルを防ぐ!今日からできる3つの注意点

「じゃあ柔軟剤は使わない方がいいの?」というと、そうではありません。大切なのは正しく使って衣類に残しすぎないことです。

  1. 適量を必ず守る(「多め」はNG!) 「いい香りにしたいから」「もっと柔らかくしたいから」と規定量より多く入れるのは一番危険です。使いきれなかった成分が繊維にどんどん蓄積してしまいます。

  2. すすぎ回数を減らしすぎない 節水モードなどで「すすぎ1回」にしている場合、柔軟剤成分や汚れが十分に洗い流されず残ってしまうことがあります。色柄ものや大切な衣類を洗うときは、しっかり「2回すすぎ」を行うのがおすすめです。

  3. 白黒・濃淡デザインの服は特に注意 1枚の服の中に「白」と「黒(または濃い色)」が混ざっているデザインの服は、そもそも色移りリスクが高い衣類です。柔軟剤を控えめにするか、裏返して洗うなどの配慮をしましょう。

もし色移りしてしまったら?

今回のバイカラーワンピースは、プロの技術で黒地を守りながら白地の染料だけを無事キレイに取り除くことができました!

さらに、色移りの原因となった残留柔軟剤の被膜も、プロのドライクリーニング(有機溶剤)でしっかり溶かして落とすことで、すっきり元通りの状態へ復元しています。

家庭での水洗いで起きてしまった色移りは、無理にゴシゴシ揉んだり市販の漂白剤を適当に使ったりすると、逆に色が定着して取れなくなることがあります。

「やってしまった!」という時は触らずに、そのままお早めにプロのクリーニング店へご相談くださいね。




2026年10月7日水曜日

綿パンツの広範囲な食べこぼしシミ抜き

 綿100%の夏物スラックス。 フロント部分に大きめの食べこぼしシミが広範囲についてしまっています。


綿素材のシミは放置すると定着しやすく、そのまま衣替えで仕舞い込んでしまうと、翌シーズンには変色やカビの原因になります。



しっかりと前処理と染み抜きを行い、キレイに除去できました。

夏物を仕舞う前には、目立つシミはもちろん、薄い汚れもしっかり落としてから保管するのが鉄則です。 お困りの際は、仕舞い込む前にご相談ください。